「ちょっとっ!愛!?抜け駆けはダメだよ?」
「え?抜け駆け?意味わからんw」
「もぉ。愛はいいやっ。わかってないし笑笑笑笑」
前原先輩だったっけ?
そんなにモテるんだ。かっこよくないのにねぇ。
里咲とひな連れてメガネ買いに行こうかな?
あ、先輩だ。こっち来てる…
「山崎さんだよね?メアド教えてくれないかなぁ?」
「別にいいですよー。」
「ありがと❤︎」
「はい。」
「これからメールしたら10秒いないに行動してね?ぢゃなきゃ。お仕置きだよ?どんなお仕置きにしようかな」
はい?お仕置き?
あ、そうそう、私の学校はケータイ持ってきていいんだぁ。なんでだろーね。
とりあえず教えないと。
「どうぞ。」
頷いてどっかいっちゃった。
チロリンチロリン
え?メール?さっそくかなー?
[前原でーす☺︎これからよろしくね?
帰り、待っといてね?絶対だからね]
なんなの?このメール。
先輩と私は帰る時間違うんだよ?
「里咲、ひな、このメールみて?」
「「いいなぁーーー!羨ましいよ!」」
「もぉ、愛なら許すっ!可愛いし!」
「え?可愛くないしバーカ。」
はぁ。帰りは一緒に帰れないのかぁ。
30分も待たないといけないの?最悪。
「あ。先輩。」
「あぁ。待たせたな。」
アレ?今いつもと違う声が。とても低い声だけどなんだからそれが落ち着く。
「ま、前原先輩?」
「そ。びっくりした?コレが本当の俺。お前にしか見せてないから黙っとけよ」
「は、はい。」
どうして私だけなんだろー?
わかんないよ。でも、怒られたら怖そうだから黙ってよ。
「なぁ。お前、俺を好きになれ。」
「へ?は?」
なに、今の発言。好きになんてなれないよ。いちばん嫌いなタイプなのに。
「お前が気に入った。」
「それってー。」
「そ、告白ってやつバカこっちみんな」
ほぉ。照れてる。可愛いな。
私どうしたらいいんだろう。初告白。
私、嫌いって気持ち少なくなってきたような気がする。
ドンッ
「キヤッ」
か、か、か、壁ドン!?
「いいか?俺様の言うことは絶対だ。」
「ふぁいっ!」
うぁお。ふぁいだって。最悪。
先輩、やめてよ。期待しちゃう。
やめて?期待なんてさせないで????
俺様系男子に恋なんてしたくない。
「おい、はやく返事いえよ。」
「ご、」
ん?んーーーー!?ききききききす!?
ファーストキスが。でも、正直嬉しい。
「これで決まりだな」
私はこんな俺様で最低な先輩に恋しちゃいました。