“自分を変える”方法を考え始めて早数日。
そう簡単に答えが出るはずもなく、わたしは走り続ける日々を送っていた。
でも、
目の先にモヤがかかったりすることはなく
不思議と心の中は晴れ晴れと青く澄み渡っていた。
「よっこら」
部活で使うものをつめたお気に入りのリュック(勉強道具はあまり入っていない)を背負って
グラウンドに繰り出そうとしたそのときだった。
「千早ちゃん! たいへんたいへーん!」
教室の扉が“スパーン!”と音を立つほど
乱暴に開けて入ってきたのははーちゃんだった。
どうしたはーちゃん、そんなに取り乱して。
おっとりふわふわなはーちゃんはどこぞ?