「大切な女の子がひどい顔で野垂れ死にそうなところを見捨てるほど、
あたしも意地悪じゃないんだけど。どうする?」
そして口調も少し毒のあるものだったけど、わたしは愛を感じた。
それは、身も心も冷えきったわたしを動かすのには十分だった。
涙の落ちる速さがどんどん増していく。
「グズッ、茜ちゃ…、わ、わたしっ」
「ここで死にたいの?」
わたしの言葉を遮った茜ちゃんに、首をふるふると横に振ることしかできなかった。
「ほら立ちな。帰るよ。千早ちゃんの家まで送るから」
「でも…」
「うるさいなあ。このあたしが送るって言ってんだから、素直に甘えておきなさいよ」
やっぱりお姫様で女王様。
こんなに寒いのに、茜ちゃん節は健在だ。

