「ふふ。千早ちゃんがそう言ってくれるだけで嬉しいよ」
「でも…」
「気にしないで。きっとお兄ちゃんも喜ぶよ」
「…うん」
あの変態ギタリストにもそんな過去があっただなんて。
あの明るい振る舞いを思い出して、少し胸が痛くなった。
「茜ちゃんは今、カラコンしてるんだよね?」
「うん。この格好にあたしの目は似合わないから…」
「見てみたい、なあ」
「えっ…」
茜ちゃんは驚いた顔。
でもわたしは続けた。
「そのままの茜ちゃんが見たいの」
「…いいよ」
そう言うと茜ちゃんは慣れた手つきで目からレンズを外した。
ゆっくり顔をあげる。
「…キレー……」
「フッ。そんなこと初めて言われたよ」
「だって、本当にキレイなんだもん」
吸い込まれそうな色。
茜ちゃんになら、吸い込まれてもいいかも。…なんちって。

