「…ら! 藤村!」 静まりかえった昇降口に響く足音と聞き覚えのある声。 「あ、雨森? どーしたの?」 「俺っ、家まで、送る! 藤村のことっ」 ポニョ、そーすけ、スキ! って、違うわ! ここまで走ってきたのか、雨森は息を切らしている。 「傘、ないんだろ?」 「…うん」 すごい。 傘のことなんて全く話題にしなかったのに気づいてくれるなんて。 変態と見せかけて、意外と紳士? 変態紳士?