「…うげ。雨降ってるよぉ」




寒空の夜。

部活が終わって帰り支度を済ませると
それを待っていたかのように
車軸を流すような雨が降り初めた。


今日に限って毎日欠かさず見ている
天気予報を見忘れるなんて。


置き傘なんて、持ってないし。


しかもわたしは忘れ物を取りに一旦教室に行ったから部活の友達は待っていない…。


陸上部は練習時間が長いで北都高校でも有名だから
他の部活の友達も残っていないだろうし…。


わたし運悪すぎっ!
今日の乙女座、絶対最下位!


風邪覚悟で濡れて帰るしかないのかな。


皆勤賞、狙ってたのに…。




「どーしよ…」


わたしは昇降口でひとり、外を眺めながらつぶやいた。