守備範囲て。
洋服の守備範囲も、キスの相手の守備範囲も広いあなたは最強だわ。
とんだ最強お姫様だよ、あなた。
「これかわいいーっ」
茜ちゃんが手に取ったのはピアスだった。
「茜ちゃん、ピアスホール空いてるの? 宝生女子って校則厳しいんじゃ…」
「…そ、そんなのあたしの手にかかればファンデできれいに隠せるよ」
動揺した? 動揺したよね、茜ちゃん!
いつもは過剰なほど堂々としてる茜ちゃんだけど、こんな一面もあるんだね。
そして彼女は動揺をわたしに隠すように他のピアスを物色。
うふ。
いいとこ見ちゃったー!
「両耳空いてるの?」
「ううん。左だけ」
「…左?」
“左だけ”。
この言葉に引っ掛かると、茜ちゃんも気づいたのかピアスから手を離し、恐る恐るこっちを見た。

