「ほんとに千早、俺に触られてもじんましん出ないんだな」
わたしの肩を揉みながら、陸がボソッと言った。
ん~、ソコソコっ!
いいよー、いい親指してるよー。
アンタ、将来いいマッサージ師になれるよ。
「男性アレルギーあるって嘘なんじゃねーの」
「失礼しちゃうっ! こう見えて失神したこともあるんだよ」
「ハハッ。失神て」
「もー、笑い事じゃないんだから」
あのときは大変だったよ。
陸上の大会で足首をひねったときに男子部員に助けてもらったんだけど、
そのときにお姫様だっこされて腕の中で失神したんだよね。
口から泡ふいたとかなんとか、ゴニョゴニョ。
彼には失礼なことをしちゃったし恥ずかしいしで陸上やめたいって思ったくらい。

