手を繋いで校内を歩く。
謝らなきゃ。謝らなきゃ、いけないんだけど。
わたしは気になって仕方ない。
「セン?」
「ん?」
「まこちゃんって、誰?」
「モモ先輩のバンドのギタリスト。あんなんだけど、超テクあるからな」
…何のテクだか、まったく。
「前に言ってた、『ギタリストは変態が相場』ってやつ?」
「そんな感じ」
ギタリストが変態であろうが、まこちゃんが誰であろうが、…センが変態すぎるのはちょっと困るけど、そんなのはどうでもいいんだ。
一番気になってるのは…。
「センも、その、見境なく誰にでも手出して、は、孕ま…せてんの?」
「ぶっ!」
「図星なの?」
「バカ! んなわけないだろ!」
センが歩みを止めたので隣を見ると、顔を真っ赤にして怒っていた。
「ご、ごめん、冗談だってば」
「おもしろくない冗談言うんじゃねーよ、バカ。俺が千早一筋だって、まだわかってなかったのか?」
「いやいや、滅相もないっ!」
もう、これは切実に。
センがわたし一筋でいてくれているってことは、恥ずかしいくらいにわかるから。
本人は、目から“千早好き好きビーム”を出しているらしいんだけど、時々、それが見える気がするくらい。
「前にも言ったけどさ、俺のキスとそれ以上の初めての相手は千早なんだからな。この先も千早だけ。だから、孕…ませるなら、千早っつーか、なんつーか」
あー、もう、ほら、この人は本当にわたしを喜ばせるのがうまいんだから。
わたしは繋いだ手にキュッと力を込めた。
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