「雨森はわたしに好きになってもらえて、わたしは本物の恋に気づけて。だから、“結果オーライ”ってことで、いいんじゃない?」
「…生意気。」
雨森は小さくそうこぼすとスクッと立ち上がり、わたしにもそうするように指示した。
「藤村千早さん。俺のお姫様として、俺とお付き合いしてくれますか」
「ちょっと。『世界にお姫様はあたしだけで十分』って言ったのはどこのどいつよ」
「ウルセー。いちいちあげ足とるなよ。ちゃっちゃと認めないとキスすんぞ」
「それはいかん」とわたしは息を飲んだ。
「えと、雨森センさん。こんなわたしですが、わたしは雨森に触れられなくてもあなたのそばにいたいです。…わたしの王子様になってくださいっ」
「やっと手に入ったあああ!」
「ギャッ」
雨森はわたしに抱きついてきたのだ。
ギュウギュウと力を込められて、もう雨森とわたしの間には隙間がないくらいだ。
一気に熱が全身を駆け巡る。

