そんなことより。
「どうしてストレートに聞くのよぉお!」
「どうしても何も、俺は藤村の事情は一切知らないし」
そ れ な 。
確 か に な 。
反応が淡白すぎるぜ。
それを言われたら、こっちは何も言えないですわ。
「なんだよ、言えよ」
すっかり勢いを失ったわたしに、雨森がずいずいと迫ってくる。
か、顔が近いんですが。
出そうなんですが、例のブツ(じんましん)が。
そして呼気がやけに甘ったるい香りを放っているんですが。あ、そっか、プリンのにおいか。
わたしはゴクリと音を立ててツバを飲むと、恐る恐る口を開いた。
「ここに来たのは、告白の返事。プリンは、バレンタイン…」
「…これは義理か。名取陸にはなにをやった?」
…怒っていい?
突然の鈍感ボーイ? ここまで来て勘違いする? わたしの言葉ってそんなに足りてない?
マジか。こんな反応されるとは思ってなかった。
あたしゃ、泣きそうだよ。絶対に泣いてやらないけどね。フンッ。

