…なんて、遠ざかる背中には言えなくて。
わたしは部屋でブラを装着し一応身なりをちゃんとしてから、
雨森のいるキッチンに向かった。
雨森にばれないようにそっとキッチンを覗き見る。
あの変態が、藤村家のキッチンで料理をしているなんておもしろすぎる。
手際はかなり良いみたい。
普段から料理してるのかな…。
あ、そういえば、ご両親は忙しくしてるって茜ちゃんが言ってたっけ。
うわ…。茜ちゃんのことを考えて、自己嫌悪。
だって、茜ちゃんは雨森センで、雨森センは茜ちゃんなんだ。
「ね、ノーブラさん。俺が料理してるの、見ててそんなにおもしろい?」
わたしの視線に気づいたらしい雨森は、包丁から目をはなさずに言った。
トントンと、軽快に包丁がリズムを刻む。

