あーあ。最悪。
雨森の言ったことに素直にしたがって、さっさとついていけばよかった。
“自分を変えて陸を振り向かせる”なんて
大それたことを言ったのに、ちっとも変われていない。
仲の良さそうなふたりを見て、思い浮かぶのは卑屈なことばかり。
「バーカ。だから言っただろ? 遠回りしようって」
頭の上から降ってきた雨森の声。
恐る恐る顔をあげて、彼の顔を見た。
雨森の言うことを聞かずに
勝手に傷ついたわたしを蔑むような表情にも、
そんなわたしを心配してくれているような表情にも見える。
「なんだ、泣いてねぇのか」
…この人、もっと気のきいたこと言えないのかなあ。
「…泣けないよ。自分がバカすぎて」
わたしは大バカ者だ。
「日誌、渡してくるから待ってて」
雨森は職員室へ走って行った。

