確かにわたしの普段着の系統とはかなり違っている。
いつもはパンツスタイルを貫いて、家族にも友達にも『かっこいい』と言われ続けていた。
だから、思いきってイメージを変えるならちょうどいいと思った。
ふわふわして、キラキラして。
陸に気に入ってもらえるとかもらえないとか、そんな小さな次元じゃない。
わたしは、雑誌の中のお姫様に恋に落ちたように惹かれ、『お姫様になりたい』と思ったんだ。
心の中で密かに“お姫様宣言”をすると、その雑誌を買って本屋をあとにした。
「…え?」
本屋を出てすぐ。
駅前の大通りでわたしは本日二度目の衝撃を受けた。
というか、衝撃どころの話じゃない。
雷に打たれた…いや、頭の中で星が踊って目の前のソレが踊っているようにすら見える。
脳内お花畑ならぬ、脳内ギャラクシー。…全然笑えないわ。
こんな田舎でも都会でもない自称都会の中途半端な街に、お姫様がいるじゃないか。
まるで、今わたしの手の中にある雑誌から飛び出てきたかのようなお姫様。
フリルのついたかわいらしい日傘をさして可憐に歩くお姫様。

