やがて、奇妙なお城についた。
右半分が白で、左半分が赤なのだ。

「すごいお城……」

お城の前に２人の女の人が立っていた。白のドレスの人と、赤いドレスの人。お城と同じだ。

「ただいま戻りました。女王様たち。」
「アリスを連れてきました。」

女王様が２人いるみたいだ。
白のドレスを着た女王様が近づいて来た。

「おかえりなさい、わたし達のアリス。」

すごく綺麗な人だ。青い大きな目が、愛らしい。純白のドレスが彼女とよくにあっている。

｢アリス、おかえりなさい……。｣

にこりと笑いながら近づいてきた。

わぁ……すっごく美人……
近くで見るとさらに、美人。

｢ふふっ…。アリス、思っていることすべて口に出しているわよ｣

｢えっ！？｣

どうやら、全部一人で話していたみたいだ。アリスは恥ずかしくなり、顔を赤くした。

｢わたくしの名前は、レトアニア･サティーナ。皆からは、ティナ女王と呼ばれていますわ。｣

｢あっ、はじめまして…。｣

緊張しているアリスの前に赤いドレスを着ている女王様が立った。
髪はひとつにまとめあげていて、活発な感じだった。

｢私の名前は、レトアニア･レーシー。サティの姉。レーシー女王って呼ばれてる。｣