気まぐれな君も好きだから

俯いたまま涙ぐんでいる私の頭を、切なそうに微笑みながら、古谷君が軽くポンポンする。

まるで私に「しょうがないなぁ」って、語りかけるみたいに。



「でもさ.......俺の気持ちは、一方通行じゃないって信じてる。」

「..........。」

「だから、それだけで十分だよ。」

「.......うん。」



涙声で頷くのが精一杯だった。

それ以上、何を言ったらいいかわからなかった。

だけど古谷君のこの言葉は、本当に本当に嬉しくて、胸が苦しくなったけど、少しだけ救われた気がした。



それで十分なんて嘘に決まってる。

でも伝わってたんだね、私の気持ち。

古谷君は全部わかった上で、ずっとこうしてくれてたんだ。

思わせぶりな態度を繰り返して、少しずつ気持ちを伝えようとしてたんだ。



そんなのカッコ良過ぎるよ。

私なんかのために、頑張り過ぎだよ。



どうして俊に出会う前に気付けなかったのかな。

近い将来、古谷君がこんなに素敵な男の人になるって。

ちゃんと私を守れる強い人なんだって。

一途に愛して、幸せにしてくれる人なんだって..........