気まぐれな君も好きだから

「でも、いいんだ。」

「.......どうして?」

「多分、言わなくても、その子に俺の気持ちは伝わってると思うから。」

「..........。」

「その子は俺の気持ち知ってるのに、会いたいって言えば会ってくれるし、会えば嬉しそうに笑ってくれる。気持ちを口にして会えなくなっちゃうよりは、辛くても、苦しくても、今のままがいい。」

「..........。」



そうだよね、その通りかもしれない。

わかってる。

わかってるけど、胸の奥が痛くてたまらない。

やっぱり本人に言われるのは、ショックが大きすぎる。



好きな人に思ってもらえるほど幸せなことなんてないはずなのに、どうしてこんなに切なくなるんだろう?

「好き」って言ってもらって悲しくなるなんて有り得ないよ。

だけど勝手に涙が溢れて、どうすることもできない。



自分で蒔いた種なのに。

わざわざ言わせたのも、私なのに..........



ごめんね、古谷君。

もうどうすることもできないね。

知ってるよ。

古谷君は、絶対、俊を裏切ったりしない。

だから私達は、これからもずっとこのままなんだよね..........