気まぐれな君も好きだから

「あら、ハル君、そんなカッコで何してんの?」



噂をすれば、さっき仁科君が言ってた高瀬さんが、発注POT片手に現れた。

高瀬さんは遥希の部門の超ベテランパートさん。

この同期コンビを息子のように可愛がっていて、そのせいか私にも良くしてくれる。

この店が開店する前は、別の店舗で働いていたらしい。



「小野さんから具合悪いから休むってLINE来たから、昼の分の発注しに来た。」

「やだよぉ。そんなの母ちゃんに言ってくれれば、チョイチョイってやっといてあげるのに。」

「高瀬さん、違うの。遥希は歩未さんに会いたくて、わざわざ理由付けて来ちゃっただけ。」

「あ、そっか。歩未ちゃん、昨日いなかったよね?」

「はい。」

「まったく。うちの息子は、そういう所だけはしっかりしてるんだから。」

「え、ちょっと待って。ね、高瀬さん、そういう所だけって何?」



うははは.......って笑いが起こり、高瀬さんが発注を流しながら、今度はPOSをいじっていた別の部門のパートさんにちょっかいを出し始める。

だいぶ盛り上がっている中、みんなにバレないよう、遥希が後ろ側からそっと耳元で囁く..........