気まぐれな君も好きだから

「そんなに言いにくいこと?」

「いや、ちょっと.......。」

「何言っても驚かないから、言ってごらん。」

「うん.......。」



手ごわいなぁ。

そんなに言いにくいことなの?

どうしたんだろう。

黙られると、余計に心配になっちゃうじゃん.........



「仁科君に言えて、私に言えないこと?」

「えっ?」

「それ、ショックだなぁ......。」

「あぁ、わかった。言うけど、納得いかない部分はスルーして。」

「うん。」



よっぽど重要な話なのか、遥希は膝の上に置かれた私の手をしっかり握って、俯いたまま話し始めた。




「うちのお父さん、昨日倒れたんだ。」

「え、大丈夫なの?」

「うん、大したことはなかったんだけど、もうだいぶ年いってるし、弱気になっちゃって、やっぱり俺にうちの会社に入ってほしいって言いだして........。」

「そう。」

「それだけなら、まだいいんだ。」

「え?いいの?」

「この後言おうとしてる問題に比べたら、全然我慢できるんだよ。」

「.......何?」