気まぐれな君も好きだから

遥希は私を心配して、会える日はできる限り、そばにいてくれた。

下手をすると同じ店にいる時よりも長い時間一緒に過ごしているんじゃないかと思うくらい。



言いたいことを我慢しないっていう約束も、二人の間では守られていた。

だから俊に対して思っていたことを吐きだして、私は楽になれたし、遥希もそれに対して正直に感想を言ってくれたから、本当の気持ちを知ることができた。

隠し事がない関係は、強い信頼感も生んでくれる。

短い期間に、私達は愛情だけではない何かで、しっかりと繋がっていった。



そうこうしているうちに、一か月が過ぎ、ついに私の送別会の日がやって来た。

衣料品のパートさんたちは全員出席してくれ、未知の世界に挑戦しようとしている私を応援してくれた。

なぜかほとんどの男性社員とツーショットで写真を撮り、パートさん達には最後の無礼講だと言って肩を抱かれたり、抱きつかれたり、ハッピーマートでのにぎやかで楽しい思い出がたくさんできた。



異動してしまった大石さんと遥希も、遅れて合流してくれた。

先に、今日は朝の4時に築地でタイムカードを押したという大石さんが現れ、遥希はそれに少し遅れて現れた。

でも現れるなり、仁科君と隅っこに行って、何やら真剣な話をし始めるから気になって仕方がない。