気まぐれな君も好きだから

「今日のケーキ、ケース単位の発注だったんだけど、アソートになってるやつでケーキの種類選べなかったの。開けたら人気のクリーム系が少なくてさ、やっべーと思ってたら、店長につっこまれた。」

「最悪のパターンも考えなくちゃダメだよ。もう新入社員じゃないんだから。」

「うん。でも三割引で売り切ったから、ちゃんと利益出てるし、ケーキバイキングの売り上げ、全店速報で見たら、結構上位に入ってたって店長代理が言ってた。」

「ホント? すごいじゃん。」

「うん。だから、ご褒美。」

「え?」

「こっち向いて。」



顔を少しだけ横に向けると、すぐに遥希の唇が重なって来た。

まったく、もう。

甘ったれなんだから..........



「.......もう。」

「いいじゃん。誰もいないんだから。」



カワイイだけじゃなく、ちょっぴり色気の混ざった、悪戯な笑顔。

「ハル君」から「遥希」に昇格して、遥希はこういう小悪魔みたいな一面を見せるようになった。