気まぐれな君も好きだから

わっ、なんでそうなるの?

いきなり過ぎて、心の準備が全然できないじゃん。

でも、ホントにホントに今日が最後かもしれないし..........



「いいよ。」

「じゃ、上がったらすぐメールして。」

「うん。」



仕事を終え、電車に乗り込む。

いつもと同じ品川駅のホームで待っている古谷君に手を振ると、子供みたいな笑顔を見せてこっちに来てくれる。

降りるのか降りないのか、戸惑う私の手を掴み、くっついいたり、離れたり、わざとSな態度で弄ぶ。

いつもと同じ、変わらない古谷君にホッとする。

私は古谷君が本当に好きだった。



古谷君に出会っていなければ、こんなに苦しい恋をせずに済んだのかもしれない。

それは古谷君だって同じだと思う。

それでも古谷君に会えて良かった。

六年もそばにいられて幸せだった。



結末は悲しい思い出になってしまったけど、私達はずっと本当は愛し合ってたんだってわかった。

古谷君なりの本気の愛情を受け取れた。



あの日があるから、私は古谷君を諦められる。

古谷君との思い出があるから、強くいられる。

「ごめんね」って言わなきゃいけないことも沢山あるけど、「ありがとう」の方が断然大きい。