気まぐれな君も好きだから

普通に言われたらとっても嬉しい言葉のはずなのに、胸が苦しい。

私はどうすればいいの?

答えを出すことができないまま、涙だけが勝手に浮かんで来る。



「.......困らせて、ごめんね。」

「ううん。謝るのは私だよ。」

「違うよ。諦められない俺が悪いの。」

「..........。」



ハル君はそう言うと、助手席に座っている私の方に体を寄せ、左手で私の右手を握った。

こんなにそばにハル君の顔があるのは初めてだから、急に強く「男の人」を意識して、ドキっとしてしまう。



「お願い。このままでいいから、もう会わないって言わないで。」

「..........。」

「これ以上は望まないから、今まで通り、そばにいさせて。」

「でも、それじゃ..........。」

「会えなくなるよりは、その方がいい。歩未さんが俺のこと、イヤにならない限りは、好きでいさせて。」

「..........。」



どうして?

なんで、そんなこと言うの?

私なんかに、そんなに一生懸命にならなくていいのに。

こんなズルくて汚い女のためなんかに........