気まぐれな君も好きだから

古谷君がシャワーを浴びている音を聞きながら、冷静に考えてみる。

元はと言えば、古谷君に「彼女」がいることに私が嫉妬してしまったせいで、私達は今、ここにいる。

でも古谷君はそれを隠していた上に、はっきりとは認めなかった。

私の気持ちを繋ぎとめておくために嘘をついているのかもしれないけど、さっきの駅での態度は真剣そのもので、そんな風にはとても見えなかった。



結局のところ、どうなんだろう。

素直に焼きもちを焼いて見せちゃったけど、本当は私にそんな権利は無い。

「彼女」を本気で好きなら、私と一晩一緒にいたからって、何も起きる訳ないか。

緊張するまでもないことなのかな..........



ガチャっとバスルームのドアが開く音がして、ハッとする。

ドキドキしながら待っていると、バスローブを羽織った古谷君が出て来た。

濡れた髪がとてもセクシーで、何となく目を合わせることができない。



「お待たせ。どうぞ。」

「うん.....。」

「緊張してんの?」

「そ、そんなことないよ。」

「おもしれー。シャワー覗いちゃおっかな。」

「ばぁーか。」



言ってることはいつもと変わらないけど、今まで見たことがないような色っぽい古谷君にドキドキが止まらない。

もしかして私は、勢い任せにすごいことをしてるのかな。

古谷君は「彼女」に対して、後ろめたかったりしないのかな.........