気まぐれな君も好きだから

しばらくトイレに閉じこもって、泣いていた。

女子会メンバーの誰にも気付かれませんように、って祈りながら。

今日の主役は田本さんなんだから、こんなことでみんなのムードを壊しちゃいけない。



いつかはこんな日が来るかもしれないって、今まで何となく覚悟してたはず。

なのに涙を止められないのはどうしてなんだろう。

この前、あんなことがあったからって、調子に乗り過ぎてたのかもしれない。

古谷君は悪くないし、私にそれを引き止める権利も、責める権利もない。



だけど、だったらなんでこの前、遠回しに私に気持ちを伝えようとしたの?

言わそうとしたのは私だけど、嘘をつくなんてズルいよ。

彼女なんていないみたいなフリしておいて、さっきの狼たえようは何なの?

騙されてた訳じゃないよね?



古谷君との親密な関係は、今に始まったことじゃない。

こんなに長い間、ずっとずっとお互いを近くに感じて来れたのは、届かない「好き」を大事にしてたからじゃないのかな。

なのに六年間の思いがこんな裏切りで終わっちゃうなんて、いくら何でも悲し過ぎるよ。

こんな終わり方じゃ、諦め切れないじゃん..........