気まぐれな君も好きだから

それでも店長が気分を悪くさせたことを謝罪すると、オバさんは嘘みたいにすぐ納得して、何も無かったように退散して行った。

最初、浜さんに向かって、バイトの態度が悪いとか、他にもいろいろ苦情を述べていたそうだけど、要は私に文句が言いたかっただけなんだろう。



一体何なの?

女だからって、舐められてる?

急に悔しい気持ちがこみ上げて来て、涙が出そうになる。

でも、ここで泣いたら本当に負け。

仕事で涙は見せたくない。

やっぱり女には無理だとか、このくらいの事で言われたくない。



グッと堪えて店長室に行き、事の成り行きを細かく報告した。

向こうが一方的に仕掛けて来た事故みたいなものだから、気にする必要は無いって店長は慰めてくれたけど、頭でそう理解しても、悔しくて気持ちが挫けそうだ。



昨日、俊に聞かされた話も思い出し、自分の立ち位置のあやふやさに嫌気が差して来る。

いくら頑張ったところで、やっぱり女子社員には限界があるのかな。



だとしたら唯一の武器である得意分野を失った私なんて、居ても居なくてもどうでも良い存在なのかもしれない。

もう目指す目標も無くなっちゃったし、これからどうしたら良いんだろう..........