気まぐれな君も好きだから

クレームおばさんが守井君に話している内容は、下らない逆恨み。

以前、どれを買うか迷った時、似合うのはどちらか、私に尋ねたことがあるらしい。

そう言われて思い出したけど、どっちが似合う以前にオバさんの体型と持って来たサイズが明らかに合っていないのが気になって、「ご試着なさいますか?」っていうセリフをひたすら繰り返した記憶がある。



オバさんは面倒なのか、いくら勧めても試着してくれなかった。

案の定、帰宅して着てみたら予想以上にフィットしていて、イメージ通りじゃないのは私のせいだという事になったらしい。

だったら返品しに来ればいいのに、どうしてこんな事になるのよ..........



「そりゃあね、自分は若くて可愛いから何でも似合うでしょうけど、お客が真剣に聞いてるんだから、テキトーに答えるなんて失礼なんじゃない?」

「..........。」



ほら、そんなこと言うから、守井君、何も言えなくなっちゃった。

でも私が喋ったらまた怒るんだろうし、どうしようかな..........



困り果てているところに清算し終わったレジの中身を持って、店長が現れた。

結局、単なるオバさんの勘違い。

こちらには何の落ち度もなかったらしい。