気まぐれな君も好きだから

荷物と一緒にエレベーターで2階に上がると、開いた扉の前で守井君が待ち構えていた。


「すいません。荷受け、一人で行かせて。お客さんに声かけられちゃって。」

「いいよ、そんなの。今日、荷物少ないし。浴衣コーナー、できた?」

「あと、花火大会の予定調べてPOP作ったら完成です。」

「了解。じゃ、後でチェックしに行くからよろしくね。」

「はい。」

「やっぱりさ、守井君がいてくれると高い所とか届くから、販促物が多い売り場作るの早いよね。」

「小山さんじゃ届かないから?」

「あ、それ、言っちゃダメだって。」

「じゃ、内緒。」

「あはは.....ま、本人もネタにしてるしね。」



小山君ちっちゃいネタで、私と一緒に笑ってる守井君は、180センチくらいある今風のイケメン。

遥希と仁科君と同期で、我が店の衣料品の三番手。

唯一の私の部下でもあり、小山君がいない日は、こうして守井君と二人体制で勤務して、私がマネージャーの業務を受け持っている。

店長の方針に寄っては、入社何年目であろうと女性社員にマネージャー代行なんてやらせないから、この点では私は恵まれていると言える。