気まぐれな君も好きだから

遥希には、古谷君のことは言わないでおこう。

これ以上悲しませるようなことはしたくないし、最初から知らなければ、余計な詮索もされずに済む。



一番好きな人に気付いてしまった私にとって、遥希は何よりの癒やし。

満たされない思いを受け止めてくれる大切な存在は、素直で扱いやすい方がいい。



もちろんそんなポジションにしてしまったことに対して「ごめんね」っていう気持ちもあるし、遥希を前とは比べ物にならないくらい好きだと思う。

でもやっぱり遥希を一番には持って来れないし、正直、本当は自信もない。

こんな残酷な付き合い方をさせているのに、私は五つも年下の男の子の気持ちをこれからもずっと繋ぎとめておけるのかな?

遥希はいつまでこんな関係を続けてくれるのかな..........



「早く来週にならないかな。」

「天気良いといいね。」

「雨でも飽きさせないよう、プラン練っておくから大丈夫だよ。」

「じゃ、楽しみにしてるね。」



ニッコリ微笑むと、遥希は辺りに誰もいないことを確認してから、嬉しそうにハグをした。

何となくホッとするけど、この前、車の中で抱きしめられた時みたいな強烈なトキメキは感じられない。