いや、その前に。


「“見てた”って…。」

「変な意味じゃないから!
ストーカーでもないから!
いつの間にか目で追ってたってだけで…、
って、何言ってんの俺。今のナシ。忘れて。」



藤谷くんが私を見てた?



と言うことは

「両思いということで、いいんでしょうか…?」


「…願ったり叶ったりです。」


「私、私…藤谷くんのことが好きです!」


「…俺も萩原のことが好き。」


ハズいな、これ。
って藤谷くんが苦笑いしてる。


「夢じゃないよね…?」
ほっぺたをつねってみる。

嬉しすぎて痛みも感じない…




ほっぺたをもはや引っ張ってる私の手を、そっと掴んでほっぺたから外して。



「夢だったら。


…俺の都合いい妄想ってことになるよな。」


なんて微笑んでるから、




「うぉっ!」



思わず藤谷くんに抱きついてしまった。


「彼女にして下さい~!」


「…よ、よろしくお願いします…////」