草を掻き分けて


「すいませ~ん。ちょっと、そこ通りたいんですけどぉ。」









しーん。



…沈黙が痛いっ!


ちょっとだれか―、なんとかいいなさいよ―


















「あんた誰。」


おっ、やっと口を開いた(ボス的な)先輩A。

「柊です。」

ニコッと、笑顔で返す。


「見たらわかるでしょ?わたしたち、今お取り込み中なの♪
あんた邪魔。」


と、先輩Aの右隣の先輩B。


さっさと終わらせて昼寝したいんですけど。

「はぁ~。言ったじゃないっすか、あたしそこ通りたいんですって。だ~か~ら~、邪魔なのはぁ、あたしじゃなくてぇ、あんたら。」











ちーん。





…やってしまった。

眠いとカルシウムが不足するんですよね…、多分。



みるみるうちに険しくなる先輩方のお顔。

鬼も顔負けですねぇ♪

なんて言ってる場合じゃない。

ほら、助けを求めたはずの萩原さんだって

可愛い口をポカーンと開けて
驚いてる。


「お前なぁ!1年のくせに、
調子こいてんじゃねーよ!!!!」


でましたっ、決め台詞“調子こくなー”。


バシッ!