「あれ以来彼には一度も会ってないし連絡も取ってない。勿論これからも会う予定はない。あれが最初で最後だってことくらい始めからわかってたのよ。だからあなたのことも洋介さんの子供だってことにして、産んで育てるつもりだった…。いっそのこと産むつもりも無かった。でも出来なかった。」
…あと44秒。とうとう1分切った。
「でもそんなことしなければ良かった…。そうすれば、京太に迷惑をかけることも祥太に怪我をさせることも無かった。全て私の考えが甘かった。あなたを産まなきゃ良かったのよ。」
「わー。こんな長~い薄~い話の結論は定番の『産まなきゃ良かった』ですかー。いやー、こんな無駄な時間ってこの世に存在したんですねー。びっくりしたびっくりした。」
…あと19秒。
「いや、それはもういいの。今更どうこう言ったって何か変わる訳でもないし。」
「ですよねー。それではあたしはそろそろおいとまします。くれぐれもお体にお気をつけて。」
…あと1秒。
「あなたのお父さんの名前は―――――!!」
