「…せっかく死ぬ前にあんたがどうしても知りたい情報、話してあげようと思ってたのに。」
「あなたに聞きたい事なんて1つも無いですよ。」
「あんたの本当のお父さんの事よ?」
「何の興味もございません。」
「そう?なら聞かなくてもいいわ。勝手に喋るから。」
「先ほどからずっと勝手に喋っていたではないですか。」
「あなたのお父さんとは高校の同級生だったの。」
「わー、無視だー。」
…あと2分29秒。
「同窓会で久しぶりに再開してね。あの時は流産したばかりで色々と荒んでた時期で、この同窓会に行ったのも洋介さんへの当て付けみたいなものだった。」
※洋介さん、というのは京太さんと祥太の父の事です※
「そこで再開したの…。あの人と。」
…あと2分09秒。
これ終わったらどうしようかなー。慧の予定空いてないかなー。
「2次会の途中で二人で抜け出して…。今思えばお酒…、いやあの雰囲気に酔っていたのかもね…。」
…あと1分51秒。
「ただひたすら浴びるほど飲んでいた私に、彼はずっと優しかった。飲んで、酔っぱらって、愚痴ともとれないうめき声を発していた私の頭を撫でながら、ただそばにいて優しく微笑んでくれた。」
…あと1分33秒。
「私に家庭があることも彼は知っていたし、彼に家庭があることも私は気付いていた。だからあなたを妊娠したことも出産したことも彼には言っていない。」
…あと1分16秒。
