…あと3分27秒。
「もう少し、こっちに来てくれない?」
「お断りします。」
「なんでよ?話にくいじゃない。」
「この依頼内容にあなたの命令を聞く義務もあなたと会話する義務も含まれていませんから。この病室で5分過ごせとしか承っておりません。」
「…あっそう。じゃあいいわ。勝手に喋るから。」
…あと3分11秒。
「…ねぇ、私のこと、恨んでる?」
「いえ別に。」
ケータイ画面から目線を外さず答える。
「憎んでる?」
「いえ別に。」
「これは復讐してるつもり?」
「…あたし、あなたに対して復讐心なんてこれっぽっちもございませんよ?」
「…そうなの?」
「ええ。何の感情もございませーん♪」
あなたなんかに復讐する為に時間を使うなんて馬鹿げた芸当、あたしに真似できるはずがないじゃない?
「じゃあ、一体これは何のつもり?」
「何って…、なんですか?」
「さっきから口を開けば、嫌味嫌味嫌味!なんなのよ一体!」
「あたしはただ、生きてきた中で1番下らないであろう5分間を適当に過ごしているだけですが。ちなみに、あと2分46秒です。」
