「…誰…?」
演技なんじゃないかっていうくらい弱々しい細々とした声で出迎えてくれた依頼主に
「こんにちは。」
間髪入れずに返事をする。
…あと4分57秒。
「…まさか、寧々…?」
「ですが何か。」
「何で…っ?!」
弾かれたようにベッドから上体を起こした依頼主。
病院のパジャマ、白髪まみれの髪、しわしわの顔、腕には点滴。
いかにも“病人”って感じですね。
「冗談キツいな~。あなたが呼んだんでしょう?」
年中無休でタバコと酒と香水と化粧臭かったあの頃に比べると大変貌を遂げたご様子で。
「だって、まさか、本当に、来るだなんて…。」
あーあーあー。心底弱々しくなっちゃって。
あんな恥も外聞も無いようなカッコで、唾と一緒に何の中身も無い戯れ言撒き散らしてたオバサンの面影なんて1つも見当たらない。
人間って、変われば変わるもんなんですね~。
