「ホントすいません…。」
なんだかんだ言っても、やっぱこの人には頭上がらない…。
「違うわよ~寧々ちゃん。こうゆうときは謝るんじゃなくてお礼を言うの♪」
「…ありがとうございます。」
出来る限り深々とお辞儀をする。
「ちょっと頭上げて~。もうっ冗談よ、冗談!寧々ちゃんが喜んでくれたのなら、それが一番よ。」
「でも「わかった!じゃあお礼に、と言ったらなんだけど、彼氏の写真見せてちょうだい♪」
「…無い、ですけど…」
「そう?なら今度会わせて!」
「…未成年ですよ?」
いくらうちの校則がユルいからって居酒屋はアウトだと思う。
「あら、ココに連れてきてとはいってないわよ?ゆっくりと会話が出来るところならどこでもいいわ。」
それもう『どこでも』じゃないじゃん…。
とはいえ、ここらへんでOK出しとかないと、どんどんヒートアップしてくのは目に見えてるし。
「…わかりました。今度、機会があったら。」
今度、を強調して了承する。
今度なんていつかわかんないよねー。10年か50年か100年か…。
「楽しみにしてるわ♪」
ニコッと笑う店長に、
「はい、今度♪」
もう一度、今度を強調して微笑み返して、
その『今度』が来ないことを切に願いながら掃除を再開した。
