いわゆる、
少女漫画に出てくる
“学校の王子様”
みたいな存在。
「へぇー。」
「だからリアクションが薄い!そこは『今までそんなに興味示して無かったのに、急にどしたの?何かあったの?』とか聞いてきてよ~!」
確かにあたし逹は学校の王子を崇拝しない少数派だったけど、
「別に好きになるのに急も何もないんじゃん。」
「それはそうなんだけど…。今から恋に落ちたいきさつを話すのに、興味示されてないと話すこっちが寂しくなるじゃん!」
「だって興味無いんだもん。」
「だーかーらー!私は気持ちよくいきさつを話したいの~!悟ってよ!!」
「はいはい。今までそんなに興味なかったのに急にどした?」
言われた通りのセリフを超棒読みしただけなのに、
「ねぇ~、それがさぁ~、聞いてよ~!!」
ご機嫌になる優美。
「だから聞いてるじゃん。
…なんとなく。」
「そうっ!それがねっ?昨日のことなんだけど…