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「―――ぎ、目覚まし―――」

遠くから声がする。


「――きなくてい――」


うっさいな…。


「――きろ、起きろって」


無理。眠い。


「今起きねぇと、もう一回すっぞ」


何、もう一回って…


「無言は肯定って事でいいんだな?」


はいはい、もう勝手にして…。

「承りましたー。んじゃ、襲うとするか。」


あー、襲え襲え…


深い眠りに落ちかけた時、首すじに軽い痛みが。


んー、ちょっと痛いけど、いいや。眠い。


もう一度眠りに落ちかけた時、鎖骨の辺りにもさっきと同じ痛みがくる。


これ…、起きなきゃダメなパターンですか?…あー、でも起きれない…


今度は胸の辺りに生温く湿った感覚が走る。


なんか背中がゾクゾクする…?はぁ…、やっぱ起きなきゃなんないのか…。


仕方なく重たい瞼を開けると―


「お、やっと起きた。」


目の前には何故か深宮のドアップ。


「ふかみや…?」

ここあたしの部屋だよね?


「なんで…?」

「あれ、覚えてねぇの?」

そう言いながら、あたしの上に乗ってる深宮は、何故か上半身ハダカで。


「…え?深宮、服…え?」