「松田…紗耶香さん?」
「ええ。
三人とも同い年で同期だったから、
休みの日も、塚本の家に
集まって飲んでたの」
松田…紗耶香さん…
名前を聞く限り、女の人…だよね…?
先輩達と同期なら、
今も会社にいるはずなのに、
私、その人のこと何も知らない…
不安になる私をよそに、
先輩はどんどん話を進めていく。
「もう、5年も前の話よ。
その時から塚本は
真面目で仕事はできるわ、
頭は切れるわで…
同じ同期の中でも随一の出世頭だったのよ」
やっぱり、部長
その時から凄かったんだ…
私は関心しながらも、
再び香澄先輩の話に耳を傾ける。
「紗耶香は、
気が利いて、誰にでも分け隔てなく
親切で…あの子の周りには人が絶えなかった。
そうね、雰囲気とか
ちょっとどんくさいところとか、
そこはかとなく、七瀬に似てたわ」


