「ま、待ってた…って…
え？」
部長の言葉をいまいち理解できなかった私は、そんな間抜けな声を出した。
待ってた…って、
え、なんで？しかも、部長
期待しながらって言った…？
…っえ!?
「まぁ、そういう反応だよな。普通
引いて当然だ。
待ってたなんて、気持ち悪いよな」
「え、いや、引くとかではなくてですね…っ！いや、あの…その…」
しどろもどろな私の様子を見て
部長はなにか、誤解をした模様。
引くなんて、絶対にありえないのに…
待ってた。なんて言われて、
気持ち悪いなんて考える女は多分いない。
むしろ、
「…嬉しいです。」
…それは、多分
部長だから。
部長の言葉だから、こんな何気ない言葉でもすごく嬉しいんだ。
そんな気持ちからか、
頬が緩み、自然に出た笑顔。
「…俺も嬉しいよ。
七瀬が笑顔で、こうやって会えて
今日はもう会えないと思ってた」
そうやって部長は
少し恥ずかしそうに、ふわっと笑った。
