長い沈黙
いや、本当は数秒のことだったのかもしれない
俺は黛実ちゃんの返事を聞くのが、
急に怖くなり、目の前で俯いている
黛実ちゃんを強く、でも
今度は傷つけないように、ぎゅっと
抱き締めた。
その瞬間、わずかに動いた黛実ちゃん。
「…ごめん。
本当、嫌だったら言って。
じゃないと、もうたぶん離してあげられない。」
本当に嫌だって言われたら、
それは本気で立ち直れないくらい、
落ち込むけど…
そんなことを考えながら、
黛実ちゃんの反応を待っていると、
首に、細く白い腕が回された。
嘘、え、黛実ちゃん?
それはダメだよ。
俺バカだから、また自分勝手に
解釈するよ?
「…ねぇ、黛実ちゃん、
それはさ、俺のこと好きってことで
いいのかな?
俺と付き合ってくれるの?」
自信なんてなかった。
でも淡い期待を込めて、そう聞くと、
黛実ちゃんは、
「…考えといてあげる。」
…そう言って、
意地悪く、微笑んだ。


