あ、あれ啓太?



啓太だあ!!


「啓太あ!!!」

「え、ちょっとまって、なにしてんの」

「帰り待ってたの!」

「メールくらいしろよ」

「だって......サプライズしようと思ったの....なんでそんなにおこってるの?」

「別に怒ってはないけどさ」

「怒ってるじゃん。なんでよ。寒くてもがんばって待ってたのに、ひどいよ」

「だから、それがダメなんじゃん」

「なにがだめなの?もーいい!ばか!」

「ちょっと待てよ。今度からサプライズとかいらないから、メールして。別にいやとかじゃ無い。こんなに、冷えてて風邪ひいたらどうすんだよ」

「え、そういうこと?じゃあ、嬉しかった?」
「嬉しくない」

「え?」

「そー言わないとまたやるだろ?」

「やだ!嬉しいって言ってくれないとまたやる!」

「うるさい」

「ごめんなさい」

「とりあえず、帰れ」

「やだやだやだ!寒くない!くっつけば寒くないもん!ほら?ね?」

「抱きつくなって、ほんとに」

「そんなに嫌い?朝のこと?ごめんね」

「嫌いじゃない。朝のことも別に怒ってない」

「じゃあなんで?」

「まだ、お子ちゃまな咲にはわかりませんよお」

「そーやってばかにして。ひどいよ。こんなにも好きなのに......」

「ん?もう一回言ってみ?」

「もう言わない!知らない!」

「じゃあな」

「もう帰っちゃうの?」

「ああ。バイバイ」