ロシアンルーレットⅣ【クライムサスペンス】

「ポケットん中もぐっちゃぐちゃ。手当たり次第に何でもかんでもブチ込んで、確認なんか一切してねぇよ」

「なるヘソ」

「出た、昭和語録。あんたいくつだよ?」

「にじゅうなな、ですけど。お前は?」

どさくさ紛れに尋ねてみたら、「24」と、意外にも那智は素直に答えた。というか、どうでも良さそうに。


「悪臭タヌキ、妬みだったとあっさり認めたな」

そして那智は、またしても唐突に話を変える。

「ああ。他にもっと隠したいことがあったんだろうな」

「同感だ」

「お前のささやかな贈り物で、何か掴めるといいけどな」

「掴めるさ」

那智は自信たっぷりに言い、少年のような屈託ない笑顔を見せた。