「ヤりたい時にヤらしてくれる女、どっかにいねぇかな」
ぼそり、ため息のように零した那智。えげつないことを言ってるのに、その横顔は不安定で儚い。
目の前でこんな顔されたら、大概の女は『私でよければどうぞ』と自分の身を躊躇いなく差し出すだろう。当の本人はそれに気づいてないみたいだけど。
気付く必要なんかない。だからわざわざ教えてやるなんてことはしない。このままずっと、永遠に、自分のことを『モテない』と思い込んで生きていけばいいのさ。
「まぁ……独り身男の本音には違いないけど、リアルな肉声では聞きたくなかったよね?」
共感っぽいことを言ってやれば、那智はふっと、屈託ない笑みを浮かべた。
憎ったらしいガキだよ、全く。
その笑顔の可憐さに、不覚にも俺の胸の奥がキュッと縮こまった。
勤務先の修光池自動車学校に、東郷初音は居なかった。夜間講習もあるからかなり期待して訪れたわけだけど、まんまと裏切られた。
ぼそり、ため息のように零した那智。えげつないことを言ってるのに、その横顔は不安定で儚い。
目の前でこんな顔されたら、大概の女は『私でよければどうぞ』と自分の身を躊躇いなく差し出すだろう。当の本人はそれに気づいてないみたいだけど。
気付く必要なんかない。だからわざわざ教えてやるなんてことはしない。このままずっと、永遠に、自分のことを『モテない』と思い込んで生きていけばいいのさ。
「まぁ……独り身男の本音には違いないけど、リアルな肉声では聞きたくなかったよね?」
共感っぽいことを言ってやれば、那智はふっと、屈託ない笑みを浮かべた。
憎ったらしいガキだよ、全く。
その笑顔の可憐さに、不覚にも俺の胸の奥がキュッと縮こまった。
勤務先の修光池自動車学校に、東郷初音は居なかった。夜間講習もあるからかなり期待して訪れたわけだけど、まんまと裏切られた。



