ロシアンルーレットⅣ【クライムサスペンス】

那智と適度な距離は保ちつつ、もう一度モニターに視線をやる。

それは、捜査一課のメガネくんに見せられたものと同じ写真だった。公衆トイレの便器の上に座らされた、生気を失ったまるで人形みたいな女。

俺を痴漢呼ばわりした、あの妄想女。


「こんなもん、勝手に見たらマズいだろ?」

というか、自宅のパソコンで捜査情報が見れちゃうって、どうなの?


「俺、捜査一課所属ですけど」

「ああ、そっか」

那智はパスワードか何かを持ってて、それで閲覧できるっていう仕組みか。よくわかんねぇけど。


「だし、こんなセキュリティー、『見てください』って言ってるようなもんだろ?」


ああやっぱり……。

正規の方法じゃなかったか。そんな気がしたよ、うん。


「だからその閲覧方法が問題じゃねぇの? って言ってんだよ俺は」

「『見せてください』って言えば見せてくれるか?」

「くれないだろうね」

「だろ?」

勝ち誇ったようなドヤ顔で、那智はニッと不敵に笑んだ。