まるで人形のように無表情だった顔を露骨に顰めて、イヤホンを両耳から抜き取りながら、傍らに立つ俺を見上げた那智。
イヤホンの前にやるべきことがあるだろ? まず画面を消せ、画面を!
……と思う。
「お楽しみのところ悪いんだけど、」
嫌味をたっぷりこめた挨拶を口にすれば、
「そう思うんなら帰れよ」
那智は感情皆無の冷淡な声でボソリと返し、再び視線をモニター上の『裸体のぶつかり合い』へと戻す。
コイツと巧くやれる自信が全くない。
「そうする」
相手の提案を受け入れることにし、踵を返して出口へ向かう。一応、背後の気配に神経を注ぐが、引き留める様子はなかった。
玄関で靴を履き、ドアノブを掴んだ時、
「頼まれたんだ、窪田さんに」
不意に声を掛けられた。
ゆるゆると振り返れば、椅子を回転させて身体ごとこちらを向いた那智が、バツが悪そうな困り顔で俺を見ていた。
イヤホンの前にやるべきことがあるだろ? まず画面を消せ、画面を!
……と思う。
「お楽しみのところ悪いんだけど、」
嫌味をたっぷりこめた挨拶を口にすれば、
「そう思うんなら帰れよ」
那智は感情皆無の冷淡な声でボソリと返し、再び視線をモニター上の『裸体のぶつかり合い』へと戻す。
コイツと巧くやれる自信が全くない。
「そうする」
相手の提案を受け入れることにし、踵を返して出口へ向かう。一応、背後の気配に神経を注ぐが、引き留める様子はなかった。
玄関で靴を履き、ドアノブを掴んだ時、
「頼まれたんだ、窪田さんに」
不意に声を掛けられた。
ゆるゆると振り返れば、椅子を回転させて身体ごとこちらを向いた那智が、バツが悪そうな困り顔で俺を見ていた。



