ロシアンルーレットⅣ【クライムサスペンス】

『そういうことだ。これで容疑は晴れたな、おめでとう』

どうでも良さそうに言って、『それから、』と谷口さんは続けた。

『爆弾だけど』

「ああ、電車を爆破した?」

『自家製のダイナマイトだが遠隔操作できる代物だ』

「へぇ」

どんな代物だろうが、爆弾にはあまり興味がない。


『電車の外部に取り付けられていた』

「はっ?」

『要するに、仕掛けたヤツは電車に乗っていなかった可能性が高い』

「共犯者がいたってことか?」

『お前に冤罪なすりつけようとした女にか? 別人であるには違いねぇけど……』

「痴漢騒動と爆破事故が全くの無関係である可能性は?」

『ゼロではねぇけど……つーか、それをお前らが探れよ。俺は俺でやることがあんだよ』

じゃあな、と続けて谷口さんは一方的に電話を切った。携帯電話を耳から外して、その液晶画面を呆然と見詰める。


「谷口さん、何て?」

那智の声に、ハッと我に返った。

「ああ……」

力なく頷いて、谷口さんからたった今得た情報を那智に伝えた。