「今日は、本当にありがとうございました…!」


少し声が上擦る。


男の子と話す時は、やっぱりぎこちなくなっちゃうな…。


「保健室に運んだことなら、礼とか言われるほどのことしたわけじゃねぇから、気にするなよ。」


「あ、今のは…私の隣の席のことです。隣の席…男の子だったのに、水城君が女の子にしてくれたって、眞田さんから聞きました…。」


「あー、あれも別に大したことしたわけじゃねぇから。女子の方が話もしやすいだろうと思っただけだし…。」


「そ、それでも…私は嬉しかったんです。女の子が隣の席でホッとしたので…。」


「…………。」


水城君は何も言わずに固まっている。


あれ…?


なんか、私…変なこと言っちゃったのかな…?


疑問に思っていると、水城君はクシャクシャと頭を掻いた。