「とにかく、律矢の言動には…何か裏があるかもしれないから、警戒した方がいいかもしれないよ?」
「えっ…」
「律矢、女の子とは…遊びでしか付き合ってないヤツだから…。優しさは…アイツの気まぐれかもしれないし…。」
耳打ちされた言葉に驚きながら、チラッと水城君を見る。
いつの間にか、女の子たちに囲まれて話をして
いる水城君の姿が映った。
女の子とは、遊びで付き合ってる…?
水城君が…?
じゃあ、昨日の女の子も…本当に付き合ってるわけじゃないの…?
ただただ、驚きで瞬きを繰り返した。
「あっ、私…部活があるから、そろそろ行かなくちゃ。それじゃあ、小春川さん…また明日ね!」
「う、うん…また明日!」
笑顔で手を振って教室を出て行く眞田さんを見た後、私はバッグを肩に掛けた。
水城君に視線を向けると、まだ女の子たちと話をしている。
時折、笑顔も見せていて、楽しそうな雰囲気だ。


