き、キスっ…！？


思ってもみなかった言葉に目を見開いてしまった。


「突然のキスだと、小春川…驚かせると思って。一応…許可を貰った方がいいかなと…。」


水城君、わざわざ気遣ってくれたんだ。


どんな時も優しいな…。


ドクンドクンと波打つ鼓動を感じながら、私は小さく頷く。


「い、いいよ…。」


その声は緊張で震えた。


「分かった…。」


優しく微笑んだ後、水城君の顔が少しずつ私に近付いてくる。


暴れ出す心臓。


熱くなる頬。


キスなんてしたことないから、どんな風にすればいいんだろう…。


考えれば考えるほど分からなくて、思わず水城君から視線を逸らして俯いた。


「小春川…？」


「ご、ごめんなさい…。どんな感じでキスをすればいいのかな…って思っちゃって。それで…えっと……」


言葉に詰まっていた時だった。




「……美羽。」